最低賃金UPを中小企業やフリーランスが乗り越えるためコワーキングスペースを活用しませんか?
最低賃金50円UPってどの程度の会社負担?
詳しい計算は専門家にお任せするとして、概ね次の通りです。
基本の計算式
ここでは、従業員10人、1人あたりの平均労働時間を月間160時間(週40時間、月4週間)と仮定します。
最低賃金の増加額 = 50円
従業員数 = 10人
平均労働時間 = 160時間
50円×10人×160時間=80,000円
社会保険料の考慮
賃金の増加に伴い社会保険料も増加します。おおよそ社会保険料は給与の15%程度と見積もることができます。
追加負担額(基本) = 80,000円
追加負担額(社会保険料) = 80,000円 \ 0.15 = 12,000円
総追加負担額 = 80,000円 + 12,000円 = 92,000円
月間の総追加負担額の範囲
従業員数や労働時間が変動する場合がありますが、おおむね10人程度の規模で最低賃金が50円アップした場合の会社負担額は月間約92,000円程度となるでしょう。
会社負担分への対応方法
簡単に考えると次のような選択肢が会社には与えられると思います
- そのまま受け容れて、営業利益を減らして対応する
- より高い売上と営業利益を目指して、負担分以上を稼ぐ
- 給与キャップを維持して、従業員を削減したり労働時間を減らす
- 他の部分でコストを削減して営業利益を維持する
- その他
1.そのまま受け容れて、営業利益を減らして対応する
月ごとの営業利益>賃金の増加分の場合、それをそのまま受け入れるという方法です。赤字にならない限り経営は継続できますが、現状、相当の余力が無いと不測の費用が発生した場合に厳しくなります。今後も最低賃金UPが予想される中、この方法はかなり厳しいと言えますので、中期的には他の方法と併せて考えていく必要があると思われます。
2.より高い売上と営業利益を目指して、負担分以上を稼ぐ
理想的な形のひとつです、賃金UPで”やる気”を呼び起こし、それを活用して新規事業に着手して負担分以上の利益を出すやり方です。ただし、成功率はかなり低く、そもそも従業員のモチベーションが数十円で上がることは期待が薄いですし、新規事業についても、その投資コストが嵩む→さらに負担が増える→財務を棄損していく。という負のスパイラルに陥る可能性も高いです。
3.給与キャップを維持して、従業員を削減したり労働時間を減らす
”キャップ”とは頭にかぶる帽子をイメージし、現在と同じ給与コストを維持するという方法です。業務を効率化して今より少ない人数で業務を回します。仮に10人だと9人で行う、160時間の労働時間を140時間に減らすという方法です。DX化やAI活用の起点となる可能性があり、よい事業パートナーを見つけられれば今後の競争力アップにつながります。ただし、最低賃金アップのたびに労働者側に負担を押し付ける形になり、残った人材の待遇改善をあわせてはからないと、モチベーションの低下や離職に繋がる可能性も高くなりますので、中長期的に経営が厳しくなると思われます。また、労働集約型で法的に人数が決まっている事業の場合は取れない戦略のため、介護や保育(教育)などは難しいでしょう。
4.他の部分でコストを削減して営業利益を維持する
コワーキングスペースが活用できるとしたらこの部分です。営業所としてコワーキングスペースと契約することで大幅なコストダウンを狙います。もっと言えば、本社機能ですらコワーキングスペースに配置して、従業員の自宅テレワークと組み合わせて大きくトータルコストを下げる方法です。例えば、自宅テレワークを認め一定額の通信手当を出す(課税手当のため給与アップとみなされる)代わりに交通費を廃止することにより会社負担を減らします。
本当に事務所は必要なのか?
最低時給の大幅アップや社会保険の負担増のタイミングで、ドラスティックに会社そのものの在り方を考えるのも一興かもしれません。
例えば、本当に事務所機能が必要かどうか考えてみるなどです。
工場や作業所、倉庫や配送センター、そして店舗などの実業はそれが無くては営業できませんが、それ以外はどうでしょうか?
事務所で本当に必要な業務上の資材は書類ではないでしょうか?そして書類の大半はデータ化できます。データになっているならキャビネットも減らせますし、紙が無いなら複合機も不要か小型ですみます。テレワークをさせることで机や椅子も会社が用意する必要がなくなります。業務上の指示もチャットアプリを用いてできますし記録も残ります。会話が必要なら通話ボタンを押すだけです。複数人でビデオ会議もできる時代です。事務所を廃して経営者の自宅を使う、経営者の自宅スペースに限りがあるなら、近くのレンタル倉庫に書類や資材を保管しておくということも可能かと思います。これで事務所の家賃も光熱費も通信費も不要です。そして従業員の交通費の負担もありません。机上の空論ですが、部分的に取り入れることも検討の余地があると思われます。
金融機関はどう見るのか?
そもそも地域で事業をされているところが事務所機能をコワーキングスペースや経営者の自宅に移したからと言って、(すでに実態がありますから)口座を閉じられたり、ましてはそれを理由に借入が止まるなどはないと思います。むしろ、DXによる省力化やコスト削減による事業体力の強化など、プラス評価になることのほうが多いと思われますがいかがでしょうか?少なくても弊社は閉じられたりはしませんでした。
ただ、これから事業を開始するのにいきなりコワーキングスペースに住所を置いて地元金融機関を訪ねても口座開設もできないと思います。そもそも事業実態がまだありませんので、開設できるのはネット銀行のみだと思います。でも、国民金融公庫はネット銀行も使えることが多いので、小規模スタートアップの場合であれば問題にならないと思います。
Z世代やα世代に選ばれる企業となれるかも
もしコワーキングスペースを用いる理由がほかにあるとすれば、これから選ばれる企業となれることです。(多分)
Z世代やこれからのα世代はテレワークができるかどうかが大きな就活のポイントになってきています。入社後にテレワークができないから離職するなども目立ちます。その点、コワーキングスペースと法人契約をすることで、募集の際に”テレワーク制度あり”と謡うことも可能になります。弊社なら実際に利用するまでは無料です。
一気に自宅でのテレワークをさせにくい場合、中間的な仕組みとして活用することは可能だと思います。
柔軟な考え方が生き残る方法?
これが正しい方法とは言えませんが、経営者の方の柔軟な考えがこれから更に必要になってくると思います。様々な手法や考え方の中に、我々コワーキングスペースの活用というのもぜひ検討材料にいれていただければとても嬉しいです。
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